【怪物★アナザーストーリー】025.カンナ再会
025.カンナ再会
少女たちは、一旦病院へ入れられた。栄養失調や、メンタルの問題もあるからだ。
しかし、次の日には自由に家族と会う事を許されたので、みんな喜んでいた。
ジュウォンたちは、同じ境遇でも、既に殺された少女がたくさんいることは、彼女達に知られない様に配慮した。もちろんいつかは知ることになるだろうが、、、。
今はとにかく、一刻も早く元気になって、元の生活に戻って欲しいと願った。
カンナのおばあちゃんがやって来た。おばあちゃんはカンナを抱きしめて、嬉しい涙を流した。何ヶ月ぶりかの再会に観ているジュウォンとチャンスももらい泣きしている。
ドンシクは1人、無言でその場を離れた。
「再会」その二文字はドンシクには、辛すぎる過去を思い出させたからだ。
ドンシクもカンナとおばあちゃんのように、いつか妹と再会したら抱きしめてやりたいと、ずっとそればかり夢見てきたのだった。
ジュウォンは、その場を離れたドンシクの思いに気がついたが、しばらくはそっと1人にしておこうと思った。
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話は変わるが、、、コンビニ強盗はまもなく捕まった。
全く同じ手口で別の街のコンビニを襲った時に、運悪く店員がテコンドーの達人だったからだ。
コンビニ店員は表彰され、テコンドーのコーチとしてめでたく転職したそうだ。
また、ジュウォンが来て文句をたれていたアン・チャンスは、今回の件で昇進したため、急にジュウォンと仲良くしようとしだしたが、人見知りのジュウォンには煙たがられている。
「チャミー!昼飯何食う?」
「先輩が食べない物ならなんでも良いです。それにその呼び方やめてください!」
「そんな事言わずに~!!」
026へつづく