HAKYUN LOVE’s STORY【はぎゅらぶ】

【韓国ドラマ 怪物】のその後を勝手に妄想

【怪物★アナザーストーリー】021. 炎のカクテル再び

021. 炎のカクテル再び

 

 

ジュウォンはドンシクの言葉がどういう意味がわからず、「さっきの、他に部屋があればってどういう意味なんですか?」

 

「さっき、食堂は見たよな。」

 

「はい、、結構大きめな食堂がありましたが…」

 

「じゃあ、厨房は?」

 

「あ。。。」

 

「20人以上が自給自足の共同生活するのに、厨房や大型冷蔵庫がないなんて、ありえないだろ。」

 

「じゃあ、やっぱりあの転生院のどこかに隠し部屋が、、、」

 

「おそらく地下室があるんだろう。もちろん、厨房だけじゃなくてな。」

 

2人は、どうにかして、地下室に潜入できないか、バーで飲みながら考えることにした。

 

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路地裏のバー「茶色の小瓶」のドアを開ける

 

また、今日もカウンターに座る2人。

 

「俺はいつもの。」とドンシク。

 

ジュウォンは、「あのー、またあれが見たいんですけど、、、」

 

「あれって、フレア?それともブルーブレイザー?」とマスターが笑いながら聞く。

 

ドンシクが慌てて「マスター!飲み過ぎると帰る時大変だから頼むぜ」

 

「じゃあ、まずこんなのはどうかな?‘’魔法使いのカクテル‘’」

 

「わ!楽しみ!!」ジュウォンは目を輝かせる。

 

グラスを目の前に置き、シトラスと青い液体を注ぐ。

 

そして、なぜかモデルガンを取り出したかと思うとクルクルとまわし、引き金をひく。すると銃口からぷーっと出て来たのは白いシャボン玉?

 

 

シャボン玉が大きく膨らんだら、グラスの上にフワリと乗せた。

「はい、魔法使いのカクテル。🍸フレイバー・ブラスターです。」

 

 

ジュウォンは、グラスの上に大気膨らんだ白い球体をしげしげと眺めている。

 

ジュウォンがマドラーを近づけたら、シャボン玉が割れて中から白い煙が飛び出し、ミントの香りがあたりに広がった。

 

思わず拍手するジュウォン。

 

「凄いですね!!こんなカクテル見たことない!!本当に魔法使いみたい!」

 

ジュウォンは一気に飲み干してしまった。

 

マスターは気を良くして「では、次はブルースカイという、カクテルを」

 

グラスに、透明、青の液体を注ぎ、空のグラデーションを作る。

 

その後、少しだけミルクを垂らすと、まるで空の上に雲が漂っている様になった。

 

「わー!綺麗✨」

 

「まだ、完成じゃないですよ。」といいながら、マスターはラムを静かに注ぐ。

 

そして、火をつけた。

 

「わぁー!今度は前と違って赤い炎ですね。」

 

マスターが炎に砂糖を振りかける。するとまるでグラスの雲から雪が降っているようだ

「わー!空から雪が降ってるみたいに?」

 

ジュウォンはグラスの中に降る雪に釘付けだ。

 

「上から飲むと火傷しますから、火が消えたら下の方から、ストローで少しずつ飲んでくださいね。」

 

「わー!本当に不思議!こんなの見たことない!」

 

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「おい、それぐらいにしておけよ。火がつく酒はアルコール度数が、高いんだからな!」ドンシクは気が気でない。

 

「えー?!この間のあれ、もう一回見たい!」ジュウォンは酒が入るとどうも子供の様になってしまうみたいだ。

 

「ブルーブレイザーですか?あれはアルコール度数結構ありますよ?」マスターがドンシクの方をチラリと見る。

 

「分かったよ。俺が飲むから、作ってやってくれ。あんまり甘くないのを頼むよ。」

「かしこまりました。」

 

マスターはまず紅茶を入れたマグを用意して、その横でウイスキーを金属製のピッチャーに入れ温める。

 

ウイスキーに火がついたら2つのピッチャーのウイスキーを交互に入れ替え、次第に青い炎は大きくなり火柱が上がる。

 

最後に紅茶の入ったマグに注ぐとマグカップから炎があがる。



 

マスターは、小さな何かをジュウォンに手渡した。

 

「これを炎にふりかけて下さい」

 

ジュウォンが粉を振りかけると、マグから火の粉が舞い上がりシナモンの香ばしい香りがした。

 



 

最後にホイップした生クリームを少し乗せて、、、

 

「🍸アイリッシュアフタヌーンです。」

 

ドンシクはジュウォンに「半分だけだぞ」と言って少しかき混ぜてからマグカップを差し出す。

 

ジュウォンがアイリッシュアフタヌーンを飲むと、ジュウォンの鼻の下にホイップクリームがついた。

 

「お前は子供か?」ドンシクは笑いながら、ティッシュでクリームを拭ってやった。

 

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「そう言えば、青い炎と言えば、千里山で人魂を見たと言う人がたくさんいましたね」ジュウォンが言う。

 

するとマスターが

「ヒトダマなら私も見た事ありますよ。」と言った。

 

「え?本当に人魂なんてあるんですか?!」

 

「人魂には諸説あるんですよ。昔はお墓でよく出ると言われて、それは土葬の際の人体から出るリンが発火するからだと言われていましたが」

 

「違うの?」今度はドンシクが意外そうに口を挟んだ。「昔からリンだと言うのが定説じゃない?」

 

マスターは続ける。

 

「現代では、死体から染み出したリンが発火する説も有力ながら、メタンなどのガス類や他の化学物質と木の葉の酸化や、雷雨が来る前に発生するプラズマの説とかもあるんです。」

 

ふたりはふ〜んと言うふうにうなずいて酒を一口のんだ。

 

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そろそろ、本題に入らなければならない。

 

「ジュウォン、転生院の中に閉じこもってる奴らを炙り出すにはどうしたらいいか?

それを考えに来たんだろ?」ドンシクが呟いた。

 

「炙り出すってぇ、やっぱり火で🔥炙るとか?!」ジュウォンは半分酔っ払っている

 

「コラ、本当に炙り出してどうする?!」

 

そう言いつつ、確かに山火事になれば出てくるかも、、、とドンシクは思った。

 

 

022へつづく